天保通寶と一言でいっても数十種類にもおよびます。これは低コストで鋳造できたため幕府に隠れて藩が密鋳したからです。
それらは字の細さや長さ、「郭」と呼ばれる中央に開いた穴の縁の長さ・太さによって見分けます。
微妙な違いによって種類がことなり、価値が大きく違ってきます。
高いものでは数十万円にもおよびます。
そこで、今回は天保通寶の種類や価値・見分け方をご紹介致します。
天保通寶は見分けるのが難しい
天保通寶(てんぽうつうほう)は、江戸時代の天保6年(1835年)に鋳造されたためその年代を示す「天保」という字が表面に刻まれています。
また、裏面には、「當百(とうびゃく)」と百文銭であることを示す文字が刻まれています。
ただ、天保通寶は10文ほどで作れたため密鋳が横行し、多くの藩が幕府に隠れて鋳造をしました。
そのため、天保通寶には水戸・久留米・高知・会津など数十種類があります。
幕府が鋳造した公鋳銭は、本座と呼ばれ密鋳と区別されています。
一般的には、公鋳銭より密鋳銭の方が高い買取り価格が付きます。
これらの天保通寶を見分けるのは非常に難しいです。
というのも、字の太さや長さ、「郭」と呼ばれる中央に開いた穴の縁(ふち)の長さ・太さによって見分けるから素人の方には非常に困難なんです。
だから、古銭買取業者の無料査定を利用をして鑑定をしてもらうことをオススメ致します。
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また、値段が合わないという理由で売ることを断ることもできます。
顔も合わすことがありませんから断りやすいですよね(^^♪
価値と買取り価格
天保通寶は数十種類にもおよぶためすべての種類の価格は、日本貨幣商協同組合が発行している「日本貨幣カタログ」にも記載されていません。
そこで代表的な本座長郭・本座細郭・本座広郭・本座中郭などの天保通寶の価格と写真をご紹介致します。
[本座長郭]
本座長郭の買取り価格
素材 | 年代 | 母銭 | 通用銭 |
銅 | 天保6年 | 80,000円 | 2,000円~1,200円 |
[本座細郭]
本座細郭の買取り価格
素材 | 年代 | 母銭 | 通用銭 |
銅 | 天保6年 | 130,000円 | 2,000円~1,200円 |
[本座広郭]
本座細郭の買取り価格
素材 | 年代 | 母銭 | 通用銭 |
銅 | 弘化2年 | 50,000円 | 1,800円~1,000円 |
[本座中郭]
本座中郭の買取り価格
素材 | 年代 | 母銭 | 通用銭 |
銅 | 慶応2年 | 稀 | 20,000円~10,000円 |
ちなみに、母銭とは通用銭の元となる母型です。通用銭とは材質や寸法に違いがあり数が少ないため希少価値が高い銭です。ただし、素人の方には通用銭と母銭は非常に見分けずらいと思います。
天保通宝で高値が付くのが仙台で作られた「広郭長足寶」で通用銭で25万円、母銭ならそれ以上の買取り価格が付きます。「寶」の「ハ」の「ノ」が長いところが特徴的です。
また、「南部 小字」なら通用銭で30万円、母銭なら数倍の買取り価格が付くこともあります。ただ、見分けるのが非常に難しいです(^^;
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